野津 果音 Kanon Notsu

【大江橋駅改札外】


2019/漆工/ 漆、漆サビ 、麻布

《photo image: サカナ舟/2018》

《photo image: サカナ舟/2018》

■「キテ・ミテ中之島2019」出品作品のコンセプト■

漆工作品には様々な表現方法があります。塗膜の艶を生かしたり、艶消しの状態で仕上げたり、加飾に螺鈿を貼ってみたり金属板を貼ってみたり。今回の作品では漆サビというもので仕上げをしました。サビという漆と土を練ったものを何層にも付け重ね、研ぎ上げて平滑な面を作り出しています。マットな仕上がりになり、漆をそこに染み込ませることで漆の落ち着いた色合いを出しました。漆の表現法の一つとして楽しんでもらえたら幸いです。

 

■駅から始まるアートイベント「キテ・ミテ中之島2019」への想い■

私たちは生きてきた中で様々な美術また美術教育を受けてきたが、そこで得るもの大切なものとは何であるだろう。美術から何かを得ようと思うとただ観て「受け取る」だけでは解釈しきれません。美術は観てただ「受け取る」だけではなく、受け取りそこから得たもので自ら「つくる」ことが大切であると思います。創造する力を養うことが大切なのです。このキテミテ中之島での展示とワークショップを通して、たくさんの人に作品を観てもらい、またものを作ってもらうことで、その美術と創造の大切さを伝えることができたら嬉しいです。

 

■Profile■

1997
兵庫県生まれ

現在 京都市立芸術大学工芸科漆工専攻4年在籍